tarumiのブログ

【つんので さるく】とは、長崎弁で、一緒に歩きましょうと、いう意味

壺焼きの炭に落とせし芋一つ

壺焼きの炭に落とせし芋一つ
芋の焼き方は、地方により随分違うものである。私が子供の頃、少年雑誌には石焼き芋が殆どでした。しかし長崎では壺焼きが主体で、石焼き芋とは想像もつきませんでした。
はっきりとは分かりませんが、長崎の壺焼き窯は、赤土のようなもので作ってあったようです。かなり分厚く、表面には反故和紙の様な物を貼ってありました。
現在居る常滑では甕とか、土管を使っているようで。
長崎のは、S字型の針金に芋を刺し窯の内周りにぶら下げ焼くのですが、それが偶に落ちます。そうすると子供にそれをただで呉れるのです。

叱られし子の泣き声やすきま風

叱られし子の泣き声やすきま風


私らが子供の頃はよく𠮟られたものです。其の頃の家は隙間だらけで、声が漏れたものです。
最初は叱る声、それからだんだんと泣き声に代わってきます。
その声が隙間から。

農終えし囲炉裏の前は能舞台

農終えし囲炉裏の前は能舞台


叔父の家は、開拓部落でしたが、人望がありよく人が集まりました。
佐賀県は鍋島公の関係かは知りませんが、能が盛んです。其の血のせいか私も嫌いではありません。
私が中学生の頃は、夜は、大人が七八人よく集まり囲炉裏で酒を酌み交わしていました。
酔いが回ると誰ともなく謡が始まります。今思い出すと面白いのですが、流派が入り乱れます。
多分、宝生流で、観世の舞とかあったようです。
今それをやりたいですね。